2021.02.07

 朝起きたら暖かくて、あ、抜けたわ、という気持ちになった。元気です。暖かいだけで超元気。最高。

 今日AJICOがサブスク解禁していて、まず初めにライブアルバムを聴いて、本当にめちゃくちゃよかったんだけど、ギターの音に「ああブランキーだ」と思って聴いているあたり、やっぱりブランキーが好きなんだなと思う。でも高校生のときは「ブランキーが至高で、それを超えることはない」と思っていたからあんまりAJICOもシャーベッツも聴かなかったんだけど、やっぱりAJICOいいわ、とも思う。


 部屋が暖かすぎるのもなんとなくダメなんだなと気付いていて、でもエアコンをつけたり消したりするのは電気代かかるらしいから一日以上消せないときはつけたままにしていたのだけど、土日は暖かい予報だったのでエアコンを消して寝ていて、朝の肌寒さもすごくよかった。あと湯たんぽは良い。実家にいた頃は「湯たんぽいいよ」と聞いてプラスチック製の湯たんぽを買って微妙と思っていたのだけど、金属製の湯たんぽは本当に足先が温まるし朝までお風呂入ってるみたいに暖かい。最高。金属製の湯たんぽはいいぞ。


 インスタを見ていたら友人が渋谷にいたので「一人だったらお茶しよ」と連絡して、お互い井の頭線の各駅停車に乗って、合流した浜田山で降りる。

 適当に散歩して、清潔な集合住宅地帯で「これ『トゥルーマン・ショー』だな」とか言って、適当に見つけたイタリアンでワイン飲んで喋って、いつも通りお笑いの話ばかりしてたら常連さんらしき人に「お笑いやってる人ですか?」と聞かれて、ここで「はい」と言えたらどんなにいいかと思いながら、友人が「いや、ただお笑いが好きな人です」と言うのを眺めていた。

 友人と初めてちゃんと話したのは去年の三月末で、一年間それなりに会って共通言語を作り上げて、今年の初会合は共通言語をベースとしたお互いの異なる部分を多分初めて言語化して話せて楽しかった。なるほどなーと思うところがいっぱいあった。個人的には関係性が明確になってからのほうが仲良くなった感じがあって、結局求めていたものは言語化だったのか、と思う。本当に久しぶりに手加減なく話ができて、普通に話し足りなかったです。

 「まーごめはいいけどさすがにラビーはダメ」とか「ママタルトが売れてるはやばい」とかつっこんでくる人他にいないし、本人が一般論にラッピングせずに思っていることをちゃんと言ってくるところが好き。

 「川北に移入してしまう」という話と「野田の筋肉とジャンプがマジで好き」という話を散々して、「川北と君の違うところはヘラヘラしてるかしてないかで、解を持ってる人みたいに思われてるのは降りて楽になるなら降りた方がいいよ」と言われて「わかるけど、自分ではわりとヘラヘラしてるつもりなんですけどね。どうやって降りたらいいんすかね」「知らん」と言われて、「めちゃくちゃヘラヘラして今の自分を知っている人に笑われたい」という気持ちが芽生えた。ヘラヘラしたい。笑われたい。けど、めちゃくちゃヘラヘラしてるつもりはあるし、多分「M-1体幹ぷよぷよ」と言っても解だと思われる程度には信仰されがちで、やっぱり正気と理性は越えなきゃいけないけど、正気と理性を越えた先、逆に本音しかない気もする。

 ずっと本音を言い続けてるし、変な人と思われたいとは思ってないけど変やなつと思われることは恐れず、しかし通じる(引かれない)範囲の本音を言い続けてるけど、最近マジで思っていることは「野田クリスタルのワキガを嗅いでみたい」「酔って路上で寝たりして人をマジで困らせたい(そういうことができるくらい正気と理性を手放したい)」「早く大喜利やりたい」で、野田クリスタルのワキガをオチに持ってこない自分が好きです。

 私が唯一、なんだかんだ発生してしまう感情は「自分を正しく知ってほしい」という気持ちで、やっぱりある程度伝わる人が居心地よくて、ちゃんと言葉ですり合わせができる人が好きで、狭すぎるからダメなんだろうなあ。「川北が嘘松という言葉にハマってるのが面白い」という感情すら、順序立てて説明しないと正しくは理解されないらしいし、あの説明で伝わったのも、膨大な共有したバックグラウンドがあったからなんだろうな、と思った。となると私の日記、本当に自分用のメモ以上の価値がないんだなあ。


 ずっと色んな感情を言語化して受け入れたり乗り越えたりの選択をし続けてるけど、楽しいと面白いだけは本当にそれ以上深掘りできなくて、友人に「期待が裏切られるところが笑いなんだよ」と言われて、私はなんの期待もなく起こった事象に笑っているということに気付いたので、なんかもう少し考えられそう。


 マジで今日めちゃくちゃ楽しかった。元気になったので楽しく生きたい、今月は。

 飲み屋の常連さんが「なんか『大島だよ』みたいな人?あ、児島さん?」みたいな話をしていて二人で小声で笑って、「渡部の相方の人でしょ?」と誰かが言って、友人が横で「そっちは知ってるんかい」とつっこんでたのも含めて、今日はなんかディストピアユートピアだった。

 大阪城でリトルトゥースの男女とすれ違った場面といい、小説や映画にしたらきらめく瞬間の引きが強い。